多治見市の山奥のギャルリ百草さんの中にお店を構えるOYAさん。
ガラスドアを開けると小さな机と椅子が10席ほどある小さな空間で、外にいるよりもいっそう緑の自然を感じることが出来る広くて大きなガラス窓が印象的です。旬の食材を丁寧に調理されたランチコースがおすすめ。
友人と、家族と、恋人と、おばあちゃんとも来れる、日常を忘れてほっと落ち着ける大人のための食堂です。

多治見の大人のための食堂。
――「OYA」さんがお店を始められたきっかけから教えていただけますか?
おおやさん:はい。もともと美濃加茂市で小さなカフェを営んでいました。11年前に多治見市の住吉に場所を移し、2025年2月よりギャルリ百草内に移り、現在に至ります。

――最初に多治見市に移転された理由は何だったのでしょうか?
おおやさん:偶然の機会が重なったんです。前の場所が使えなくなり、ちょうど知人がこの場所を紹介してくれました。
あとは、3.11の震災の時ですね。それまでは美濃加茂市の山の中の古民家でお店をやっていたんですけど、あの津波の映像を目の当たりにした時に日本全体が機能しなくなるんじゃないかと思った。で、みんなで日本をなんとかしていこう、ってなった時に私たちは田舎で何をやっているんだと思って。
もっと何かできるのではないかと感じて、いろいろなご縁もあって多治見に移転してきました。

OYAさんの料理は何料理?

――「OYA」さんの料理の特徴を教えてください。
おおやさん:基本は洋食ですが、和のエッセンスを加えた創作料理を心がけています。
洋食、中華、和食、カフェなど様々なジャンルの料理を作ってきたけど、一番影響を受けた料理は日本料理かな。
食べ合わせが良く、足し算や引き算が上手な料理を目指したいと思っています。

――実際に来て食べると料理から優しさを感じたり懐かしさを感じます。
おおやさん:人にとってどうゆう食事が必要かって考えたときに、優しい味で栄養価の高いものを提供したいと考えるようになった。
なるべく地元の旬の食材を使うというのも、もちろんなんだけど、お腹空いた時にふらっと来てくれるくらいで良い。
今の店舗は素敵なロケーションなのでゆったりと過ごしてほしい。緊張されたくない。気楽に来てほしいなって思う。

――ランチ以外にも軽食もあるんですね。だし巻き卵サンドとってもおいしそう…
おおやさん:そう。前のお店の時からずっと出したかったメニューなの。
だし巻きでお出汁が効いてるものが良くて、そのだし巻きに合うパンがなくて商品化がずっと難しかったんだけど、たまたま百草さんが使われていた食パンがぴったりで、やっと商品化できました。
――すごい!なんて素敵な出会い。今度絶対に食べに来ます。

――これからどんなお店になっていきたいですか。
おおやさん:健やかに楽しく長続きするお店かな。
これまでも、出来ることをちょっとずつやっていこうと、時代とタイミングに合わせて試行錯誤して出来上がっていったお店の形だから、これからも。
決して、押しつけがましいこだわりはなくって、ちょっとでも人がほっとするような食事を提供したいと思う。
「ただいま」みたいなごはん。が理想かな。

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メニューの内容や、お店の節目は2人で相談して決めるというおおやさんご夫婦。
丁寧にひとつひとつ時代とタイミングに合わせて、お店を作り上げられてきたことがとてもよく伝わります。
これからの多治見市東栄町のギャルリ百草さんでも、きっと素敵なお店作りをされていくと思います。
旬の食材を丁寧に作られたお料理を愉しんで、ほっと一息つきに訪れてみてはいかがでしょうか。

